年越し東京見聞録（17） 原宿
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目的のショップに行くことのできなかった少年の落胆振りがすさまじかったので
『結局クレープでも食べながら竹下通りを歩くのがお似合いってことだね』と慰めると先ほどまでクールに振舞っていた少年が突然『僕トイレに行きたいです』と言い出した
ここでトイレを探すのは大変だ。とりあえず路地裏で事を済ませようとする少年を止めてトイレを貸してくれそうなお店を探した
少年を待っている間辺りを見回していると突然黒人に声をかけられた。
そういえばこの前松本で飲んでいるときも黒人に声をかけられた事を思い出した。普段電気屋に行ってもなかなか声をかけられないのにやたらと黒人には声をかけられる。
これについては今も理由がわからないままだ
トイレから戻ってきた少年はまだ落胆していた。内心『いい加減にしてくれないかな』と思ったが楽しい旅にするためにご機嫌をとる方法を考えた
そういえば今年は『卯年』だ。少年は年男なのでここのところウサギには非常に敏感になっている
ダイハツ穂高店のブログ用年賀状にも率先してウサギを書くし、昨日の浅草でもウサギの手ぬぐいを一生懸命選んでいたし、アキバではメイドのウサギちゃんにメロメロだった
竹下通りを進むとおしゃれなウサギがいたので『おい、記念写真を撮ってやるぞ』というと喜んで写真に納まった
『いやぁ～いい写真が撮れましたね！さぁクレープでも買いに行きますか！』
とりあえず元気になったようでホッとした
『クレープなんか食べて歩いていたら田舎者丸出しですよ』と心配していた少年と僕だったが意外と都会っ子もクレープを食べながら歩いていたのでホッとした
原宿を去る前に少年がポツリと『でも僕の一番行きたいお店はお台場にあるからいいですよ』とつぶやいた
つづく・・・
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